少しずつ、だんだん浸透してきた「子ども食堂」。
何かとニュースになることも多く、「ああ、子どものために格安で食事を提供してくれるやつね。」という程度の認知度は出てきたように思います。
うちも共働き世帯ですが、親にとってはこういう施設が増えるのは歓迎したい変化ですよね。
しかし、そもそも「子ども食堂」とは、いったいどんな施設なのでしょうか。
まだWikipedia等にも言葉が定義されていないようなので、それっぽくまとめてみました。
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目次
子ども食堂とは?Wikipedia風まとめ
「子どもの食堂」とは、「子供の貧困」問題に対する、主に食生活分野での解決策の一つとして全国的に普及しつつあるものの一つ。
今、日本では「子供の貧困」という問題に直面しており、17歳以下の子どもの6人に1人の割合で貧困状態にあると言われています。
特に、母子家庭のようなひとり親の世帯では、その割合は2人に1人以上となっています。
このような貧困状態にある家庭では、現状では様々な問題を抱えています。
・給食や学用品、修学旅行費用などを自分で払えない
・医療費の自己負担金を支払えないから病院を受診させることができない
・インスタント麺を週1回以上食べる
・炭水化物の割合が増え、タンパク質やビタミン、ミネラルが不足がちである→肥満気味となる
・親が夜間不在となり、子供一人で食べる孤食となる
こういった子どもの貧困問題における解決策として注目されつつあるのが「子ども食堂」です。
子ども食堂の発祥と歴史
上述したような問題は、日本自体が抱える、国としての取り組むべき課題です。
しかし、この「子ども食堂」は、民間の人の非営利活動として始まりました。
一番最初に始めたのが誰なのかは正確にはわかりませんでしたが、よくメディアなどで紹介されている「ねりまこども食堂」さんが参考にしたのが、2013年3月オープンの「要町子どもあさやけ食堂」さんとのこと。
それ以前に、2012年8月に東京都内の青果店が始めて徐々に拡大していったという紹介がなされているようです。
調べてみましたところ、東京都大田区蓮沼駅前に所在する、地域にコミュニティ八百屋「だんだん」さんの2012年8月29日のブログで、子ども食堂の初日としてオープンしたことが記事になっていました。
こちらのお店は、「子ども食堂」以外にも、寺子屋など、色々と子どもたちにためになるようなこと実施されていて、本当に素晴らしい人たちだなぁって1時間ほどブログを見てしまいました(笑)
そういう意味では、「だんだん」さんにとっては、子ども食堂はそういったものの1つに過ぎなかったと思いますが、政府が手をつける前に始めた取り組みが社会問題を具体的に解決する仕組みとなったということで、全国的に拡大していったのでしょうね。
その一方で、子どもの貧困対策法として可決したのは2013年6月のこと。
国が動き出す前にまず民間の方々が子供達の異変に気づき、動き出していたというのは本当に脱帽ものですね。。
きちんと歴史的には民間の方の貧困対策としてボランティア活動がまずあった、ということを記載しておいて欲しいなーと思います。
子どもの食堂の定義
子どもの食堂の定義は、明確とはなっていません。
というのも、国の担当である厚生労働省が、具体的な政策の一貫として打ち出してはいないようなので。
現状では、自治体レベルで補助金の交付などによって支援し、事業を後押ししているといったところですね。
もちろん、そのための費用としては、国が基金を募って各自治体に交付しているようですが。
このため、補助金を受けることができる「子ども食堂」の定義は、その自治体によってまちまちとなっているようですが、現在のところでは「NPO法人または社会福祉法人などの民間団体が経営する、子供向けの格安食堂」といったところでしょうか。
ただし、企業活動として開設される場合もありますし、市営のものも今後誕生する予定となっています。
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子ども食堂はボランティア活動なのか
子ども食堂は格安で、あるいは無料で食事を提供してくれますが、そこで従事する彼らはボランティアなのでしょうか。
その食堂によると思いますが、現状ではほぼ100%ボランティア活動と言えるようです。
食事を作ることに給料が出ているわけではないようですからね。
自炊している人なら分かると思いますが、無料、あるいは多くでも300円程度しかもらわなければ、ほぼ原価そのものといっていいでしょう。
子どもに関連する必要な活動は、例えば塾などもそうですが、ボランティア活動によって賄われているものが多いですね。
北九州市が自治体初の市営「子ども食堂」
民間の方の取り組みで頑張って拡大している「子ども食堂」ですが、いよいよ自治体初となる市営「子ども食堂」が2016年9月からオープンするようです。
といっても、設置場所は学校ではない市民センターで、「経営自体は民間団体に任せるようですね。
他の情報によると、自治体初は京都だという情報もありましたが、公式ページなどでは見つけることができませんでした。
本来的には国が政策として打ち出し、各自治体がその政策に沿って統一的に進むといいと思いますが、それがない中で北九州市が「子ども食堂」の設置に取り組んだのは素晴らしいことですね!
将来的には、学校ではない市民センターにわざわざ開設するくらいなら、各小学校の設備を活かして全小学校に子ども食堂の設置と市営学習塾を同時に開設したりできるといいですね。
学校という施設を余しておくのは勿体ないですし、素人考えですが、使用料などとして一定の料金を取った上で事業をやるなら、それほど赤字にすることなく問題は解決できるような気はするのですが。。
単なる思いつきレベルですが、中学校の部活動で教職員の就業時間が増えすぎているのなら、部活動を縮小して放課後の一部の時間を民間団体に学校開放し、クラブ活動としてやってもらう・・・とか。
まぁ中学校以上では連盟との兼ね合いなど、色々な問題はあるでしょうが、色々な面で自治体としての活動と私立学校などの民間としての活動を分けて考えた方がいいのかなーとも思います。
子ども食堂サミット
全国に拡大中の「子ども食堂」ですが、国や自治体が具体的な指針となるようなものを打ち出すまでに至っていないことから、「子ども食堂をやりたいけどどうやって始めたらいいの?」と疑問を持つ人が多くいらっしゃるようです。
そんな人たちのため、2016年「子ども食堂サミット」が東京都豊島区で、2016年1月11日に開催されました。
シンポジウムやトークの他、2015年に実際に開設した人たちの話を聞くことで具体的に開設した経緯を知ることができるなど、満員御礼でとても有意義なものだったようです。
この他にも、2016年4月24日にも、「子ども食堂サミット in 九州」ということで、福岡市で開催されました。
今後は九州でも一気に拡大していきそうですね。
いかがでしたでしょうか。
全国的に拡大しつつある「子ども食堂」。
明確な定義もなく、Wikipediaなどにも項目がない状態ではありますが、ニュースなどを通じて徐々に世間にもこの言葉が浸透しつつあります。
民間の方から発祥し、ボランティア活動によって成り立つ部分が大きいですが、自治体にもついに広がりを見せ始めました。
今後、どのような歴史を辿っていくのかわかりませんが、ますます全国的には拡大していくのは間違いなさそうです。
以上「子ども食堂とは?wiki風に発祥や定義をまとめてみました!」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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