夏の星座の定番の一つである夏の大三角形。
皆さんはそれぞれの名前や関係、これにまつわる神話などをきちんと覚えていますか?
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夏の大三角形とは
小学生の頃に習った「夏の大三角形」。
わし座のアルタイル
はくちょう座のデネブ
この3つを結んで出来る三角形を「夏の大三角形」といいます。
ちなみに、正三角形ではなく、二等辺三角形を形成しています。
こと座、わし座、はくちょう座はそれぞれトレミー48星座の一つに数えられています。
トレミー48星座って?
トレミー48星座は、別名でプトレマイオス星座とも呼ばれています。
天文学の世界では、新たな天体を見つけた場合など、発見者の名前がついたり自由に決められたりしますよね。
これも、2世紀の天文学者プトレマイオスさんが作成した「星表」に記されている48個の星座なので、こういう言い方がされます。
この人は古代ローマの人なのですが、英語では「Ptolemy」と表現され、「トレミー」という言い方が1970年代まで主流だったようで、トレミー48星座とも呼ばれるのです。
ちなみに「星表」は、様々な天体の色々な数値などがまとめられた、天体のカタログです。
それぞれの星座の覚え方
さて、夏の大三角は小学校のときに習った記憶がありますが、しばしばこの夏の大三角の覚え方が検索されるようです。
出題のされ方としては、星座とそのα星(一等星)である星の名前の組み合わせ、あるいは図で表すことで配置との組み合わせでしょう。
それぞれ語呂合わせなどでご紹介されている方法がありますが、私のおすすめは七夕伝説との組み合わせです。
七夕伝説の登場人物(人物じゃないのもいますが)は、織姫、彦星、カササギ(鳥のこと)です。
はくちょう座=鳥=カササギ
残り=わし座=彦星
彦星ファンの皆さん、ごめんなさい。
どうしても、わし座と彦星という連想ができなかったんですよね、昔から。
で、七夕伝説では織姫と彦星の間にカササギが橋を作るのですよね。
誰でも一度は絵本で七夕伝説を見たことがあると思うのですが、たいていのものは織姫が左側、彦星が右側に描かれています。
これは、実際にこと座(ベガ)が左、わし座(アルタイル)が右側に配置されていることが理由でしょう。
ただ、実際にははくちょう座(デネブ)は真ん中というよりは、こと座とわし座の間といった感じなので注意してください。
→七夕の由来や意味 子供向けの簡単な説明方法とは?
もう一つ、有効な覚え方があります。
カラオケなどの定番でもある「君の知らない物語」の歌詞に登場してくれるこの3つの星を、曲を覚えて一緒に覚えちゃおう作戦。
人気のある曲ですし、好きな曲というのは自然に覚えてしまいますから、結構有効な方法だと思います。
私が子供の頃は当然ながらなかったのですけど。
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動き方や方角、見つけ方
夏の大三角形は、有名な割には意外と見つけにくいです。
私も子供の頃は天体マニアの友達に教えてもらったようやく見つけられました。
ポイントとしては、以下のステップで見つけることができます。
ステップ2:スマホアプリで方角を調べる(南東、あるいは東)
ステップ3:こと座のベガを見つける(一番明るいので)
ステップ4:ベガから20度くらい下側に視線を落とす
ステップ5:ちょっと左側にデネブ、結構右側にアルタイルがある
かなり見つけるのに苦労しますが、特に明るい3つの星なので、諦めずに探してみてください。
大事なことですが、目が慣れてくるまではぱっと見で見つけるのは難しいです。
星座にまつわる神話
夏の大三角形は七夕伝説との結びつきが強いですが、もともとは古代ローマの天文学者によって発見されたため、ギリシャ神話などとも結びつきがあります。
現代では、夏の大三角などといっても、一等星同士の結びつきだけで、こと座、はくちょう座、わし座それぞれを観測するのはかなり難しいです。
それに、関係ない星同士を結びつけて星座という一つの形にしようとは思わないですよね。
ところが、古代ローマの時代、というよりもっと前から、星の動きというのは非常に重要でした。
そうじゃないと、今がいつなのかまったくわからないからです。今みたいに電波時計があるわけじゃありませんし、カレンダーもありません。
つまり、星を見ないと暦が分からなかったんです。
他に夜にやることもありませんしね。
そんなわけで、昔の人は夜はとにかく星を眺めていました。
そうすると、それを研究として動きをまとめあげる人が出てきます。
これが天文学者ですが、ただ一つ一つの星を見たって、「あれって・・・デネブ?それともベガ?」ってなっちゃいますよね。
よくクイズなんかで、県の形だけ見せて「何県でしょう?」なんて問題もありますが、他の県との県境が表示されて行くに従って分かってきます。
このように、星だけを覚えようとしても分からなくなってしまうので、星座という形で覚えようとしました。
ただ、形で覚えようと思っても、何の由来もない形じゃやっぱり覚えられません。
そこで、身近にあるような「ひしゃく」とか「琴」とかそういったものに見える形で「星座」という区分にしました。
そうすると、今度はこの形を覚えるために、由来となるようなエピソードを作ろう、という動きが出てきます。
この辺はもう天文学者の仕事ではなくなってくるでしょうが、色々な人が「はくちょう座」という星座のエピソードを考えるようになります。
こうして現代まで残っているのが「神話」なのではないでしょうか。
星座と神話の結びつきは、昔はとっても大事だったんだと思います。
以上「夏の大三角形!星座にまつわる神話や動きの覚え方を子供に教えよう!」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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