家の中の冷蔵庫をふと見るといつもある卵。
いざ使うときになって賞味期限を見てみると、いつの間にか期限切れしていることってありますよね。
卵は特に特売日が設定されることが多くて、「1パック100円」なんて日があると、ついつい買いすぎてしまい、使い切れずにいてしまうんですよね。
そんな賞味期限切れした卵は、いつまで食べることができるのでしょうか。
半熟卵、ゆで卵にしても限界のラインとはいったいどの辺にあるのでしょうか。
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目次
卵の賞味期限の意味
引用元:http://photoshopvip.net/
卵の賞味期限っていつの間にか過ぎているんですよね。
そもそも、賞味期限とは「おいしく食べられる期限」という意味があります。
もう少し堅く言うなら、「製造者が、安全性や味、風味などの品質が維持されていることを保証する期限」という意味です。
卵の賞味期限の意味は「生で食べても大丈夫」という意味で使われます。
賞味期限切れ卵はいつまで食べて大丈夫?
それでは、賞味期限切れの卵はいつまで食べても大丈夫なのでしょうか。
ちなみに私は、生卵なら最大で10日賞味期限の切れた状態で、完全に加熱した状態なら2ヶ月過ぎたものを食べたことがありますが、なんともなかったです。
この辺は結構皆さん疑問に思うようで、「卵 賞味期限 1日 2日 4日 5日 10日 2週間 1ヶ月 2ヶ月・・・」など、様々な状況で「この卵、食べられるのか・・・?」と疑問に思うようです。
これは実は、「菌入り卵」か「菌無し卵」かによります。
「菌入り卵」の場合:生卵として食べる場合は賞味期限通り、加熱調理でも2週間以内なら安全
「菌無し卵」の場合:加熱調理なら4ヶ月過ぎても大丈夫な場合もある
菌入り卵って?
本来、卵には最初からサルモネラ菌が入っていることはありません。
しかし、およそ3万個に1個という割合で、最初からサルモネラ菌が入ってしまっている「菌入り卵」というものが存在します。
卵の賞味期限は、実はこの「菌入り卵」を基準に「生で食べても大丈夫」な期限として設定しているのです。
外見からはまったく見分けがつかないため、賞味期限は「卵がすべて菌入り卵」と見なして設定しています。
3万個に1個というと、ほぼ毎日1個の卵を食べたとしても人が一生のうちに1個当たるかどうか、といったところですよね。
確率でいえば、0.00333・・・%です。
万が一・・・以下の確率ですが、それでも食品というのは消費者のため「絶対安全」という期限を決めなければならないため、全てが菌入り卵だと思って食べる必要があるわけですね。
実は、卵の食中毒は「サルモネラ菌」によって引き起こされますが、本来卵は菌に強い、非常に保存に適した食材です。
卵の卵白には「リゾチーム」、別名「溶菌酵素」とも呼ばれる菌を分解してくれる酵素が含まれているからです。
さらに、卵の殻には「気孔」と呼ばれる呼吸用の穴が空いていて、ここから新鮮な空気を取り組むことで卵白も生きた状態となるのですね。
ちなみに、この「リゾチーム」は加熱してしまうと壊れてしまうため、卵を保存する場合は生卵の状態のほうが圧倒的に長期間保存することができます。
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卵の保存方法
卵って冷蔵庫で眠っていることが多いですよね。
卵が保存に強いことは上述したとおりですが、一般的には「腐った卵の臭い」なんて表現もあるくらいですから、腐りやすいというイメージがあるんだと思います。
しかし、世の中には常温保存しても大丈夫な食材というのもありますよね。
卵もそういった食材で、鶏卵業者的には常温保存が原則なんです。
スーパーなんかでも常温で陳列されていることがありますよね。
常温保存と冷蔵保存はどっちがいいの?
常温保存が原則・・・といいつつ、実は冷蔵保存のほうが長持ちします。
ではなぜ常温保存するのかというと、いったん冷蔵保存したあとに常温に触れると結露してしまうため、卵の殻が濡れてしまいます。
そうすると「気孔」が塞がってしまい、卵白が腐敗しやすくなってしまうんです。
このため、いったん冷蔵してしまうと、食べるとき以外は常温に触れさせてはいけない、ということになってしまうため、元々常温できる食材であることから、皆さんがスーパーで買うとき、あるいはスーパーに納入するときまでは常温保存が原則なんですね。
仮にご家庭で使用する場合でも、冷蔵した卵を常温に戻して保存・・・といった方法は、劣化速度が早まってしまう可能性がありますからご注意ください。
季節による保存期間(常温)の違い
常温保存する際の保存期間は、外気温に左右されるため、季節によって変動があります。
概ね、以下のような期間が目安ですね。
季節 | 保存期間の目安 |
春(4月~6月) | 約3週間 |
夏(7~9月) | 約2週間 |
秋(10月~12月) | 約3週間 |
冬(1月~3月) | 約2ヶ月 |
冷蔵庫で結露させずに保存した場合は、およそ冬並みの保存期間となりますので、夏でも2ヶ月程度持つものと思われます。
ただし、その場合でも生卵で食べる場合は賞味期限を守りましょう。
上述したとおり、3万個に1個の割合で菌入り卵に当たってしまうと、食中毒を引き起こしかねません。
ただし、卵に「ひび」が入っている場合に気をつけてください。
サルモネラ菌の増殖が進んでいる場合があります。
この場合は、必ず加熱調理して、生卵での摂取はやめておきましょう。
サルモネラ菌を殺菌・滅菌するのに必要な加熱時間
一般論ですが、食中毒の原因となるサルモネラ菌の殺菌・滅菌するために必要な加熱時間とはどれくらいなのでしょうか。
調べてみると、サルモネラ菌を殺菌するために必要な加熱時間は、以下のとおりでした。
加熱温度 | 加熱時間 |
75℃ | 1分間以上 |
65℃ | 5分間以上 |
気をつけておきたいのは、これはサルモネラ菌を殺菌するのに必要な加熱温度と加熱時間だということです。
加熱調理といっても、ゆで卵にして食べる場合、中心温度として75℃1分間以上とするためには、沸騰した状態で5分以上茹でることが必要だと言われています。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
最後にもう一度、卵の食べ方によって賞味期限切れの卵がいつまで食べられるのか、という期限についてまとめておきましょう。
食べ方 | 食べられる期限 |
生卵 | 賞味期限内 |
半熟卵 | 生卵と同じ |
ゆで卵(完全加熱) | 2ヶ月 |
4ヶ月過ぎても大丈夫だという報告例もありますが、「菌入り卵」だった場合は危険です。
逆に、「菌入り卵」だったとしても、冷蔵庫で正しく保存された場合は、「菌入り卵」だったとしても、2ヶ月程度なら完全に加熱して調理すれば大丈夫だということですね。
以上「卵の賞味期限切れはいつまで大丈夫?生、半熟、ゆで卵にすると?」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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