妊産婦の10人に一人の割合でなるという産後うつ。
一般に人がうつになる確率よりもずっと高いんです。
その原因はいったいなんなのでしょうか?
また、出産後からいつまで続くのでしょうか?
解決の鍵は、夫の育児サポートにあるようです。
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目次
産後うつとは
産後うつは、うつ病の中の一つです。
一般に人が生涯の間にうつ病になる割合は15人に1人、確率でいえば約6.5%と言われていますが、出産した女性が産後うつになる割合は10人に1人、確率で言えば約10%にもなると言われています。
また、必ずしも女性だけとは限らず、産後うつとまで診断されなくても、妻の出産後にうつ病の傾向がある夫の割合は2割もいるという調査結果もあります。
つまり、産後うつは妻だけでなく、夫にとっても重要な、夫婦共通の問題といえます。
産後うつの症状
産後うつ状態になると、以下のような症状がでると言われています。
産後うつの症状例 |
イライラして落ち着きがない |
憂鬱となって泣いてしまう |
食欲がない |
育児に自信がない |
子供に愛情をもてない |
夫に愛情をもてない |
自分の将来に希望がない |
食欲、性欲、睡眠欲などがなく無気力 |
メイクや洋服などオシャレをする気になれない |
私ばかりが大変だと夫を責めてしまう |
ママ友とも会いたくない |
頭痛や吐き気、下痢などの症状が出る |
育児を放棄したくなる |
産後うつの原因
産後うつは、単に妻が出産後のタイミングでうつ病になった、というわけではなく、まったく別の身体的な原因を持っています。
それは、妊娠中に赤ちゃんを作るためにホルモンバランスが変化しているのですが、出産を機にそれを妊娠前の状態に戻そうとホルモンバランスが乱れてしまうことが原因だと言われています。
また、出産後はそれまでと生活習慣が一変し、
・家事と育児の両立ができないこと
・夫の理解やサポートが得られないこと
・姑との確執
など、不安やイライラ、罪悪感といった精神的苦痛が原因ともなります。
産後うつはいつからいつまで続く?
産後うつは、その名のとおり出産後に発症するうつ病です。
発症するタイミングがいつからかというと、出産後4週間程度たってからというケースが多いようです。
この理由には
・出産後すぐの間は産前産後休暇などの制度も保証されている
・日本では昔から産後21日間は産後の肥立ちを安定させる時期として、里帰り出産、嫁に水仕事をさせないといった、嫁を守る風習がある
といったものがあるようです。
出産後4週間も経つと、出産した嫁に対する「そろそろ大丈夫でしょ?」といった周囲からのプレッシャーが強まり、環境がまた一変する時期でもあります。
また、産後うつがいつまで続くかという点については、個人差はあるものの3週間から1年ほど続くケースが多いようです。
これは乱れていたホルモンバランスが整うとともに、嫁自身が上述したような原因に対して対応できるようになったこと、また周囲も嫁をサポートしてあげられる環境になったことにより解消できるまでそれくらいかかる、ということでしょう。
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産後うつへの夫の理解と育児サポート
産後うつの解消方法には様々なものがありますが、ここではイクメンサイトらしくパパ目線で考えていきたいと思います。
上述したように、産後うつの原因の一つとして、夫の育児対する理解のなさ、サポートのなさが一因になっている可能性が高いです。
もちろん、「自分は周りのパパに比べてがんばっている!」と自負する人もいるでしょう。
しかし、産後うつになっている、あるいは、なりかけている嫁にとっては、その態度自体が苦痛になっている場合もあるようです。
まずは夫が産後うつ状態の妻を理解すること
妻に産後うつの心配がある場合、まずは妻を第一に考えてあげましょう。
妻の精神状態としては
・不安感がある
・イライラしている
・妻としての自信を喪失している
・母親としての自分に罪悪感を感じている
・そもそも自分の存在価値を見失っている
このような状況にあるようです。
仮に、仕事から帰ってきた後の家事と育児を全部夫がやったとしても、この状態を抜け出せるかというと、そういうわけではないんです。
「明らかにオレの方が大変なのに、何うつになってるの?」と妻を責めたくなる気持ちもわかりますが、これは「妻がして欲しいこと」に対する「夫のしてあげたいこと」がズレている場合もあるようです。
もしも妻が忙しすぎるから産後うつになっている、というなら、家事育児を全力でサポートすれば解消されるはずですが、上述のような精神状態のときに家事育児を妻に放棄させ、夫が全部肩代わりすればそれでその状態を抜けられるか、といえば、むしろかえって逆なんです。
だからこそ、まずは理解してあげましょう、ということなんですね。
産後うつに対する夫の育児サポート
家事、育児を夫がサポートしましょう、と言葉にするのは非常に簡単です。
仕事をできるだけ早く終わらせて帰ってきて、家事と育児をすればいいだけだからです。
ですがおそらく、妻が産後うつになったことがある経験のある夫なら、「そんなに単純なことじゃない」と言うでしょう。
というのも、産後うつの妻に対する夫のサポートとは、見かけは同じでも通常のそれとは意味合いが変わってくるからです。
私は実は、妻が産後うつになりかけた経験があります。
妻の両親も夫である私の両親も育児を手伝える環境であったにも関わらず、です。
その経験からいえば、いかに「自信を喪失した妻に自信を取り戻させるか」との戦いであった、とも言えるかもしれません。
プロスポーツの世界でいえば、妻が二軍の選手で夫は一軍に昇格させるための専属コーチ兼選手、といった感覚でしょうか。わかりづらいうえにやや批判を浴びそうな表現ですね。。
つまり、いかに妻を一人の選手として成功させて自信を取り戻させるか、なんです。
そのための手法として、妻ができる以上の量の家事・育児を夫がサポートするのですし、あるいは「君は母親として、妻として最高の女性だ」とメンタル部分をサポートするんです。
ただし、これは私のケースですから、何が原因で妻が産後うつ状態になっているのか、ということを夫が十分に理解し、そのことについて何をサポートすることが大事なのかを見極めてください。
以上「産後うつの原因とは?いつまで続くの?夫も育児をサポートしよう!」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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