日本三大祭の一つに数えられる京都祇園祭。
その歴史は古く、1000年以上も昔に始まったと言われています。
メインイベントは山鉾行事(巡行)と神輿渡御ですが、イベント的なメインは宵山かもしれません。
特に子供と一緒に行く場合は、大変混雑しますが屋台がいっぱい並んでいる前祭の宵山がおすすめです。
そんな京都祇園祭の2016年の日程はいつなのか、行事についても色々とまとめてみました。
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目次
祇園祭とは
一般的に単に「祇園祭」といえば、「京都祇園祭」のことを思い出す方も多いのではないでしょうか。
しかし、「○○祇園祭」という名前のお祭りは他にもあります。
では、祇園祭とは、そもそもどんなお祭りなのでしょうか。
「祇園」と聞いて他にも思い浮かべるのが、平家物語の冒頭文「祇園精舎の鐘の声」。
ここでいう「祇園精舎」とは、仏教の釈迦が説法を行った場所を指しており、この祇園精舎の守護神である「牛頭天王(ごずてんおう)」を祀っていた八坂神社は、「祇園社」と呼ばれていました。
この牛頭天王を祀る祭礼が「祇園祭」なのです。
京都祇園祭の歴史と起源
京都祇園祭の始まりは平安時代863年。
当時の朝廷は疫病の流行をおさめるため、鎮魂のための儀式「御霊会(ごりょうえ)」を行いました。
しかし、疫病はおさらまらなかったため、今度は牛頭天王を祀って御霊会を行いました。
そして869年、4国の数と同数の66本の矛をに諸国の悪霊を移して穢れを祓い、神輿3基を送って牛頭天王を祀る御霊会を行ったのが、現在の祇園祭の形式の起源となっているといわれています。
以来、1000年以上もの歴史の中で、中止されたこともありましたが受け継がれ、山鉾行事は重要無形民俗文化財に指定されています。
日本三大祭の中でも最も古い歴史を持つのが京都祇園祭だと言えるでしょう。
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京都祇園祭 2016年の日程はいつ?
京都祇園祭は「八坂神社」の祭礼の一つです。
その公式ホームページによると、2016年の京都祇園祭の日程は以下のとおりです。
日程:平成28年(2016年)7月1日(金)~7月31日(日)
実は、京都祇園祭の日程は年によらず固定されて行われており、毎年この日程です。
7月いっぱい使う、1ヶ月間にもおよぶお祭りなのですね。
山鉾行事と神輿渡御の日程
京都祇園祭が1ヶ月間行われるお祭りといっても、1ヶ月間京都がずっとお祭り騒ぎなわけではありません。
メインイベントは山鉾行事と神輿渡御でしょう。
この2つの行事の日程は以下のとおりです。
山鉾行事 | 宵山 (前夜祭) |
前祭:7月14日〜16日 後祭:7月21日〜23日 |
山鉾巡行 | 前祭:7月17日 後祭:7月24日 |
|
神輿渡御 | 神幸祭 | 7月17日 |
還幸祭 | 7月24日 |
宵山とは?屋台との関係
宵山は、あくまでも山鉾巡行の前夜祭としての位置づけではありますが、前祭の宵山には多数の屋台が並ぶため、実はイベントとしての京都祇園祭の一番の盛り上がりを見せる行事です。
「京都祇園祭と言えば?」という問いに対して、「宵山」を思い浮かべる人も少なくありません。
子連れで行く場合は屋台を楽しみにしているでしょうから、思う存分遊ばせてあげるといいと思います。
また、後述の山鉾に実際に乗らせてもらえることがありますから、見かけたら子供に体験させてあげると良い思い出になると思います。
前祭の宵山の一日だけで30万人以上の集客があって大変混雑することもあり、このことは京都祇園祭の運営側にとっても課題となっているようです。
また、夜に行われることから駒形提灯に火を灯す場面は、圧倒的な迫力を持つ山鉾巡行とはまた異なる味を出していて、ある意味では昔ながらの幻想的な日本を感じる絵となっており、京都祇園祭の象徴とも言われています。
山鉾とは
山鉾は、上述の歴史の中では疫病などをもたらすと考えられていた悪霊を移すためのもの、つまり依り代でした。
ただし、現代の京都祇園祭を観に来ている観光客に分かりやすく言うならば、山車の一種といえます。
重要有形民俗文化財として登録されている山鉾が市内を巡行していく姿はまさに圧巻で、京都祇園祭の最も重要な見どころの一つです。
それぞれ由来や特色を持っていますので、それぞれについて調べてみるのも面白いかもしれません。
ちなみに、宵山では山鉾に乗せてくれるところもあります。
お金を払ったり粽を買ったりすることで乗せてもらえますので、子供と一緒に行くイクメンの皆さんはぜひ体験させてあげましょう!
神輿とは
山鉾には悪霊を移してある一方で、神輿とは名前の通り神様が御旅所などへ渡御する際に一時的にいる場所、という意味です。
財産的価値は分かりませんが、神事としての意味合いでは山鉾よりも重要な存在と言えるでしょう。
前祭とは
神事としての京都祇園祭の中心は、神様を四条御旅所へ移す意味のある7月17日の神幸祭と、今度は神様を四条御旅所から還す意味のある7月24日の還幸祭です。
これに合わせて山鉾巡行が2回行い、このうち7月17日に行うものを前祭といいます。
神事としての重要性は前祭も後祭も変わりないと思いますが、お祭りとしてのメイン行事はやはり前祭にあります。
後祭には歩行者天国がなく屋台も出ませんので、京都祇園祭を楽しみたい!という人はスケジュールを前祭に合わせるべきでしょう。
ただし、それだけに大変混雑します。
後祭とは
前祭に対して、7月24日に行われる山鉾巡行は後祭りと呼ばれています。
山鉾の数も10基と前祭の半分程度ですが、「人混みは嫌だけど、京都祇園祭という神事には触れてみたい!」という人は後祭の方が混雑していなくていいと思います。
後祭は1950年に復活したものの、その人出の少なさからか1966年には7月17日の前祭に統合されていました。
しかし、大船鉾の再建をきっかけに2014年からは再び本来の形である7月24日に行われるようになり、現在に至ります。
京都祇園祭の日程スケジュール
京都祇園祭の主な行事の日程スケジュールは以下のとおりです。
日程 | 行事 | 解説 |
7月1日~31日 | 祇園祭 | 平安時代から続く八坂神社の祭礼 |
7月10日 | 神用水清祓式 | 四条大橋から汲んだ鴨川の水は祓う |
7月10日 | お迎提灯 | 提灯行列を作って巡行 |
7月10日 | 神輿洗式 | 神用水清祓式で汲んだ水で神輿を清める |
7月14日 | 宵々々山(前祭) | 山鉾に駒形提灯など飾り付けが始まる |
7月15日 | 宵々山(前祭) | 山鉾の飾り付けの日 |
7月16日 | 宵山(前祭) | 飾り付けられた駒形提灯に火が入り屋台などで盛り上がる |
7月17日 | 山鉾巡行(前祭) | 祇園祭のメインイベント。 |
7月17日 | 神幸祭 | 三基の神輿が四条御旅所へ向け渡御 |
7月21日 | 宵々々山(後祭) | 前祭と同じ |
7月22日 | 宵々山(後祭) | 前祭と同じ |
7月23日 | 宵山(後祭) | 前祭と同じ。ただし、歩行者天国や屋台は出ない |
7月24日 | 山鉾巡行(後祭) | 前祭と同じ。ただし、参加する山鉾は10基。 |
7月24日 | 花傘巡行 | 見どころの一つ。元は山鉾巡行が17日に統合した際の代替え |
7月24日 | 還幸祭 | 三基の神輿が四条御旅所から八坂神社へ還る |
7月28日 | 神用水清祓式 | 10日と同じ |
7月28日 | 神輿洗式 | 10日と同じ。その後、神輿庫へ収納。 |
まとめ
・祇園祭は祇園精舎の守護神を祀る祭礼
・京都祇園祭の歴史は1000年以上あり、日本三大祭の中でも最古
・京都祇園祭の2016年の日程は7月1日~7月31日で毎年同じ
・メインイベントは山鉾行事と神輿渡御で、前祭は7月17日、後祭は7月24日
・歩行者天国や屋台が出るのは前祭だけ
以上「京都祇園祭と山鉾行事 2016年の日程はいつ?」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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