子供はよく風邪やインフルエンザにかかったりしますが、「薬で治すよりも自然治癒で治したほうがいいんだ。」という話を聞いたことがありませんか?
よくきく理由としては、「タミフルなどの薬は体に副作用があるから」とか「自然治癒したほうが丈夫な子供になるから」といった、イメージで語られていること多いように思います。
私は結構理屈屋なので、こういった理由はあまりピンときませんでした。
そうして調べてみると、薬を使わずに自然治癒するという経過によって免疫が獲得できるから、という理由が一番しっくりくることがわかったのです。
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免疫は子供の頃は未発達
人間が普段生活している環境の中には、病気の原因となるウイルスや菌が存在しています。
しかし、人間は簡単にはそれらによって病気になることはありませんよね。
それは、免疫があるからです。
では、人間は免疫を生まれながらにして持っているのでしょうか。
答えはイエスとも言えますし、ノーとも言えます。
なぜなら、赤ちゃんがまだお母さんのお腹にいるときはまったく免疫がないのですが、出産という経過の中でお母さんから免疫を少しもらってくるものの、大人の免疫に比べれば未発達な状態だからです。
免疫は、個々の病原菌やウイルスに対して働くものですから、ある病原菌やウイルスには免疫があるけど、別の病原菌やウイルスには免疫がない・・・、ということが普通です。
生まれたての赤ちゃんや子供の免疫が未発達であるとは、免疫をもっていない病原菌やウイルスの数が多いということなのです。
免疫を獲得する仕組み
では、人間はどのようにして免疫を獲得するのでしょうか。
免疫を獲得するもっとも代表的な方法は、その病原菌やウイルスを体内に取り入れて体内の免疫能力を鍛えることです。
これは、普通に生活していれば自然と起こります。
子供、特に幼児と言われる段階では、よく風邪など色々な病気にかかりますが、年を重ねるごとに病気にならなくなってきますよね。
これは、様々な病気にかかる過程で、個々の病原菌やウイルスに対してそれぞれ免疫を獲得していくため、最終的にはちょっとやそこらでは発症しなくなるためです。
これが、人間が免疫を獲得していく仕組みとなります。
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インフルエンザで自然治癒により免疫を獲得する経過
では、上述の免疫を獲得する仕組みをインフルエンザに当てはめてみましょう。
一旦、子供がインフルエンザにかかって高熱などを発症すると、体内の免疫能力がインフルエンザウイルスと戦っていきます。
こうすることで、自然と体内からインフルエンザウイルス駆逐されることになります。
これがインフルエンザが自然治癒していく過程です。
そして、一旦インフルエンザウイルスと戦った免疫能力は、インフルエンザウイルスに対して抗体を持つため、次にインフルエンザウイルスが体内に進入してきたとしても、ちょっとそっとじゃ高熱など発症することはありません。
このような経過により、自然治癒によって免疫を獲得していくのです。
もし、これでタミフルなどインフルエンザの特効薬を使うと、初期段階でインフルエンザウイルスの増殖を抑えるため、免疫能力がインフルエンザウイルスと十分に戦うことがなくなるため、免疫を獲得しにくいのです。
従って、自然治癒によって免疫を獲得する経過を知っていると、「安易にタミフルなどの薬は使わない方がいい」という意見や主張が出てくることもあるわけですね。
今は苦しいかもしれないけど、きちんと自然治癒したほうが来年楽になる、という理屈なのです。
ただし、それで症状が重篤化して取り返しのつかないことになる場合もあるでしょうから、そういった判断は医師に委ねたほうがいいでしょう。
いかがでしたでしょうか。
インフルエンザはできれば薬なしで自然治癒で治すべきだ・・・といった意見はよく聞きますが、「単に薬は体に悪そうだから」といったものではなく、きちんと自然治癒して体内に免疫を作るという経過のためであることがお分かりいただけたかと思います。
だからといって病院を受診しなくていいというわけではありませんので、きちんと医師の判断を仰ぎましょうね。
以上「インフルエンザで自然治癒により免疫を獲得する経過とは」でお送りしました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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