導入のきまったプレミアムフライデーですが、せっかくの取り組みも参加する企業が なければ絵に描いた餅状態です。
イオンなどの一般企業の他に参加しやすそうな職種として、公務員や病院などが考えられますが、そもそもの構想として対象にしているのはどんな職種の人なのでしょうか。
引用元:http://www.meti.go.jp/
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プレミアムフライデーの対象は?
プレミアムフライデー推進協議会は、「2017年(平成29年)2月24日にプレミアムフライデーを実施することを決めた」といっても、この取り組みに参加する企業が現れなければ意味がありません。
この構想は一体どんなところを対象としているのでしょうか?
公務員
経団連担当者によりますと、プレミアムフライデーは公務員の間にも広まっていって欲しいという思いがあるようです。
理由としては、市役所が開いていると早めに退社したくてもできない民間の人がいるから、ということのようですが、公務員が率先して導入することで民間への普及促進とか、公務員そのものの消費拡大に繋げたい狙いがあるのではないのでしょうか。
日本の公務員比率は、実は他の先進国と比較しても少ないようですが、それでも推定400万人程度いると言われています。
当然ながら全ての自治体と国で導入されるわけではないと思いますが、消費拡大を狙うなら、この数字は見逃せませんよね。
ただ、学校の先生などは難しそうですね。
早く帰れと言われても年間カリキュラムは文部科学省で決められているわけですし、今回のプレミアムフライデー推進協議会には文部科学省は入っていないわけですから、そういった調整は図られていないでしょう。
学校の先生の業務量は現時点で問題視されていますし、その解決がされるまではプレミアムフライデーなんてとんでもない、といったところかもしれません。
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病院
病院がプレミアムフライデーを導入すると、職種としてお金を持っている方は多そうなので消費拡大には繋がりそうですが、毎週この時間に受診していた方や、プレミアムフライデーを利用して受診したいという人たちは困ってしまいますよね。
金融庁としては働きかけていくかもしれませんが、厚生労働省などは参加の意を表明しないのではないでしょうか。
こういった命に関わる現場では、プレミアムフライデーの導入は難しいかもしれませんね。
イオン
ブラックフライデーとの兼ね合いか、「プレミアムフライデー イオン」と検索されているケースが多いようですが、現在のところでは、イオンはこのプレミアムフライデーという取り組みに対するコメントは出していません。
というより、イオンとしては消費拡大に賛成だと思うので、自社で早く退社させるのではなくて、プレミアムフライデーセールやプレミアムフライデーキャンペーンなどが行われるかもしれませんね。
個々の消費者としては、このプレミアムフライデーは休暇制度として見るよりも、新たなセール、商戦が行われるものとしてとらえた方がいいと思います。
時期的には卒業、卒園式あるいは入学・入園式シーズンなので、イオンなどでこういったものを買おうとするなら、このタイミングを待ってみるのもいいかもしれません。
在庫ランドセルなどがありえない価格で売り出されたりするかも?
他の参加企業
他に参加を表明している企業があるかというと、現在のところでは「プレミアムフライデーを導入する」と明言している企業はないようです。
※追記
プレミアムフライデーまで残り約1ヶ月となった時点では、導入すると実際に明言している企業が出てきています。
大和ハウスでは、経産省が推奨する午後3時よりも長い「午後半休」とすると言っています。
その分、始業時間が1時間早いそうですが。
静岡市では、2月24日(金)のプレミアムフライデー本導入に先駆けて、1月27日(金)に午後2時などに退社するキャンペーンを社内で実施したところがあります。
従業員の方の感想としては、違和感はあるけど純粋に嬉しい・・・といった声があがっているようですね。
DeNAトラベルがネット調査したところでは、以下のような結果が出た、とのことです。
導入済み:0.8%
導入予定:1.4%
導入予定ではない:55%
検討中:3.3%
分からない:39.5%
ただし、母数となっているのは1月11日~15日という4日間で、25歳~69歳の男女509人。
つまり、企業に対してのアンケートではなく、個人に対して「あなたの会社はどうですか?」というもののようです。
まだ1ヶ月前の時点としては、人事担当者ならまだしも、普通の社会人の方が自社の現状を正確に把握しているともあまり思えません。
この結果だけを踏まえるなら、半数以上は「導入しない」と明言しているような印象を受けますが、実際にはまだまだ検討中のところが多いのではないでしょうか。
ワンマン企業ならまだしも、上場している株式会社のようなところでは社長の鶴の一声、というわけにはいかないでしょうから、一年目は民間からの参加は厳しいのかもしれません。
もし参加できるとすれば、元々窓口業務が金曜日までの銀行などは比較的参加しやすいかもしれませんね。
ただし、そもそも窓口が午後3時に閉まるのはそのあとに締め上げ処理をしているからであって、銀行員が15時に帰ろうとするならもっと早く窓口を閉めなければならないような気もします。
銀行のように月締め処理が多そうなところで、月末の金曜日の午後3時に退社、退庁するというのは、かえって現実的ではないのかもしれません。
プレミアムフライデーの実施を決定した「プレミアムフライデー推進協議会」の名簿をみると、決めたのは皆消費を増やしたい側の人なのですよね。
・フランチャイズチェーン協会
・スーパーマーケット協会
・旅行業協会
・百貨店協会
・小売業協会
・アパレル・ファッション産業協会
・ショッピングセンター協会
・専門店協会
などなどです。
確かに日本に企業がこぞってプレミアムフライデーを実施し、午後3時から外食したり買い物したりしてくれれば、自分たちの売り上げが伸びる方たちばかりです。
しかし、どうやったら月末金曜日に早く退社・退庁できるか、という点をクリアーしない限り、実際にプレミアムフライデーを導入する企業は現れないのではないか、という気がします。
仮に無理やり導入しても、賃金が減らされたりや単に他の日が忙しくなるだけでは、実際の消費者からは受け入れられないでしょう。
金曜日に早く帰って、月曜日か木曜日に遅くまで残る、というだけになりそうな気もします。
それでも、経団連の担当者によれば、プレミアムフライデーをきっかけにフレックスタイム制の導入などが進めばいい、と話していますから、そういう意味で企業の体質を変える一助にはなるかもしれませんね。
以上「プレミアムフライデーの対象は公務員?病院やイオンなど、参加企業は?」でお送りしました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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