38℃を超えるような発熱があると、「もしかするとインフルエンザじゃないか」ということで医療機関を受診する方は多いのではないでしょうか。
インフルエンザは、大人よりも免疫能力が未発達な子供が感染しやすい病気ですが、親としてはタミフルなどの薬に頼りたい気持ちになりますよね。
しかし、実はインフルエンザは薬がなくても自然治癒で治る・・・という理論の医師や識者の方も多いようです。
インフルエンザの薬と自然治癒の関係。
我々のような素人の親は、いったいどのように考えたらいいのでしょうか。
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目次
インフルエンザの薬の効果
インフルエンザは、過去に多数の死者を出した危険な病気です。
しかし、現在では特効薬で開発され、その頃に比べればインフルエンザで死亡する例自体は少なくなっています。
では、そのような特効薬には、どんな効果があって、どんなメリット、デメリットがあるのか、ご存知でしょうか。
特効薬とは
そもそも、特効薬とはどんな意味があるのでしょうか。
辞書的に言うならば、「特定の病気や症状に、特別によく利く薬」と言えますが、いまいちわかりづらいですよね。
インフルエンザの原因はインフルエンザウイルスですが、インフルエンザの特効薬とは、インフルエンザウイルスを直接的に抑える薬のことです。
具体的にはインフルエンザウイルスの増殖を促す酵素の働きを邪魔する成分を服用することでウイルスの増殖を抑え、あとは免疫能力によって体内にいるインフルエンザウイルスさえ叩いてしまえば治る・・・という理屈ですね。
ただし、直接インフルエンザウイルスを死滅させる効果があるわけではないので、発症してから時間がたちすぎて増殖しきってしまうと、効果が得られないと言われています。
インフルエンザの特効薬のデメリット
インフルエンザウイルスという特定のウイルスによく利く・・・といっても、それ以外にはまったく影響を与えないわけではありません。
むしろ、非常に強い薬であるため、副作用が問題視されるケースがあります。
といっても、これはケースバイケースであったり、個人差があったり、医師によっても考え方が異なる部分で、誰にでも出るわけではありません。
言い換えれば、誰であっても副作用が出る可能性はある・・・とも言えるでしょう。
代表的な副作用として
・異常行動
・じんましん
・気管支炎
・めまい
などの症状が現れた事例が存在するようです。
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インフルエンザ 子供は薬がなくても自然治癒で治る?
インフルエンザは特効薬が存在するため、薬を飲んだほうがよさそうな気がしますが、自然治癒では治らないのでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
そもそもインフルエンザの特効薬が日本で認可されたのは2000年頃からです。
それ以前は、2次感染を抗生物質により防止することはさておいて、インフルエンザ自体の治療は自己免疫による自然治癒に頼るほかなかったわけです。
特に子供は免疫能力が未発達のため、特効薬を処方してほしい、という親は多いと思いますが、基本的には特効薬に頼らなくても自然治癒するといえます。
ちなみに、特効薬に認可によって劇的にインフルエンザの死亡率が下がったか・・・といえば、そのようなこともなさそうです。
重篤化する例は減少した可能性はあります。
そもそも、上述したように、インフルエンザの特効薬は増殖を抑える薬であるため、体内に残っているインフルエンザウイルスを退治するためには自己の免疫能力を鍛えるしかないのですが、薬によってウイルスの増殖を抑えてしまうと、その分本来獲得できるはずの免疫能力が獲得できない・・・という理論もあります。
従って、子供であればあるほど、免疫能力が未発達のため特効薬を服用させたいけど、服用させると免疫能力の発達によくない・・・というジレンマがあるわけですね。
日本はインフルエンザの特効薬大国
世界的に見ると、日本はインフルエンザの特効薬の消費大国であると言えます。
タミフルでいえば、全世界で消費されるもののうち、75%が日本で消費されているといいます。
これがいいことか悪いことか、という議論はさておいて、世界的にはインフルエンザ=特効薬とはならないのが普通であると言えますね。
インフルエンザは自然治癒で治すべきか
結局のところ、インフルエンザにかかったときに、自然治癒で治すほうが良いのか、特効薬を服用したほうが良いのかはケースバイケースでしょうし、医師や患者によっては判断が別れるところです。
抵抗力が弱っている人や高齢者が二次感染防止のために服用することや、免疫能力が未発達の子供が重篤化させないために服用することは否定されるべきことではありません。
しかし、健常な人であっても、日本では医療機関を受診すると特効薬が処方されることがかなり多いようです。
実際、多くの人は薬がなくても治るはずですが、念のためという感じで服用しているケースが多いかもしれませんね。
ただし、「どうしても特効薬を飲まないとダメですか?」と医師に尋ねると「じゃあ好きにしたら?」と冷たく突き放されてしまうため、不安になって結局服用する人も多いようです。
そう言われてしまうと、患者としては辛いところですよね。
特効薬を服用しないことと服用することのメリットデメリットを親切に説明してくれて、患者が正しい判断ができる機会を与えてくれるような医師が多くなればいいな、と思います。
以上「インフルエンザ 子供は薬がなくても自然治癒で治る?」でお送りしました。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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