子供が最も好きな季節である夏。
元気いっぱいに水浴びや公園で遊んでいるのを見ると、微笑ましくなりますね。
そんな楽しい夏に油断ならないのが、子供の夏風邪。
鼻水や嘔吐などの症状でせっかくの夏も苦しいことになってしまいます。
これらの症状が出たときの正しい対処方法とは、いったいどのようなものでしょうか。
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子供の夏風邪とは
夏風邪とは、文字通り夏にひく風邪のことですが、反対に冬に引く風邪は冬風邪と呼ばれ、一応の区別があります。
どちらも同じ風邪ではあるのですが、あえて言い方を変えるのには、医学的には意味があることなんです。
というのも、風邪はウイルスなどが発見される以前から呼ばれてきた呼吸器系疾患の症状の総称です。
昔から邪気が入り込んだ、とか、鬼が入り込んだ、などという言い方もされてきました。
そのような時代から、夏にひく風邪を夏風邪と呼んできたのでしょう。
ところが、ウイルスが発見された現在では、どのようなウイルスに感染したかによって病名が分かれることとなりました。
夏風邪と冬風邪といっても、単に季節を表すのではなく、
夏に活発化するウイルス性の呼吸器系疾患=夏風邪
冬に活発化するウイルス性の呼吸器系疾患=冬風邪
という風に分類することができます。
冬に活発化するウイルスといえばインフルエンザウイルスやRSウイルスが有名ですね。
これらのウイルスに感染すると冬風邪となります。
一方で、夏に活発化するウイルスとして有名なのが、アデノウイルス、エンテロウイルス、コクサッキーウイルスなどです。
特に子供がかかりやすい夏風邪として有名なものが以下のものです。
ヘルパンギーナ→コクサッキーウイルス
手足口病→コクサッキーウイルス、エンテロウイルス
プール熱(咽頭結膜熱)→アデノウイルス
この3つは夏風邪として有名なので、三大夏風邪と呼ばれたりすることもありますが、子供が夏風邪の場合はこのいずれかの診断を受けることが多いでしょう。
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嘔吐の症状がでたときの対処方法
子供の夏風邪として代表的な症状に嘔吐や下痢があります。
これはなぜかというと、原因となるウイルスであるアデノウイルスやエンテロウイルスが引き起こす代表的な症状だからです。
もっと症状がすすむと、急性胃腸炎などを引き起こすこともあります。
このアデノウイルスやエンテロウイルスに対する対処方法ですが、実は特効薬がありません。
つまり、根本的にこれらのウイルスの活動を抑えるような薬がないのです。
では、子供が苦しんでいるときにまったくすることがないのか、というと、対症療法による対処をするのが一般的です。
対症療法とは、根本的に病気の原因を排除できない場合に、ひとまずのところ症状に対応した治療をする方法のこと。
わかりやすい例では、インフルエンザにかかったときに、タミフルが特効薬、高熱になったから座薬を使うのが対症療法、ということになります。
子供が嘔吐する場合の対処方法としては、ひとまず吐かせてしまうことです。
ウイルス性胃腸炎の場合、嘔吐は12時間程度でいったん治まることが多く、胃の中の内容物を嘔吐したところでもう出るものがありません。
こうなると、子供は食べ物やジュース、お菓子などを欲しがる、あるいは親が与えてしまう場合がありますが、消化機能が低下しているのでまた嘔吐してしまうかもしれません。
このようなときは、お茶やジュースを薄めてものや、乳幼児用のイオン水を与えるといいでしょう。
というのも、最低限の水分だけを与えるつもりで水だけでもいいのですが、嘔吐や下痢で体力が低下しており、ある程度のミネラルを含んでいないと水分を吸収するのが難しいためです。
それなら市販のスポーツドリンクで、という人もいますが、スポーツドリンクはミネラルよりも糖分を多く含んでおり、嘔吐や下痢をしてすぐの乳幼児の場合にはやや適さないことが多いです。
また、嘔吐して12時間もするとある程度食べられるようになりますが、胃腸の消化能力が低下していることには変わりがありませんから、おかゆやうどんなど、消化に良いものを与えましょう。
鼻水の症状がでたときの対処方法
夏風邪の場合でも鼻水といった一般的な風邪の症状が出ることがあります。
よくプールで青っ鼻になっている子供がいますよね。
鼻水は透明で比較的粘り気の少ないもの、黄色いもの、緑色のものなどがありますよね。
これは、実は風邪と白血球が闘っている段階によって分かれているんです。
鼻水が透明で比較的粘り気の少ない状態→まだウイルスと白血球が戦っていない初期
鼻水が黄色→現在ウイルスと白血球が戦っていて、白血球の死骸が現れている
鼻水が緑色→戦いが末期で、白血球の死骸の量が増えている
このウイルスと白血球の戦いは、黄色、緑色の状態が一番重要です。
このときに体を白血球が優位な状態しておくことで、風邪を無事に治すことができます。
鼻水自体は必ず対処しなければならないものではありませんが、鼻水が出る→拭くといったことを繰り返すうちに、「あかぎれ」となってしまう可能性があります。
特に子供は皮膚が弱いですから、大人よりも顕著でしょう。
一般的に鼻水に対する対症療法としては
加湿する
薬を飲む
吸引器で吸い取る
といったものがあります。
ただ、加湿するといっても夏風邪の場合は十分に湿度が高いですし、薬も病院で処方される分には服用してもいいのですが、ものすごい効果がある、というわけでもありません。
一番のおすすめの対処方法は、吸引器で吸い取ることです。
これならば、鼻を傷つけることなく鼻水を吸い出すことができます。
ただし、子供によって嫌がる場合がありますので、夫婦で協力して行うといいでしょう。
我が家では電動式の吸引器を使っていて、最初は少し嫌がりましたが、2歳児の頃には子供が自分で面白がって自分の鼻水を吸い出しています。
面白がって親の鼻水やただの水など、なんでも吸い取ってしまいますが、どのみち子供の鼻水を吸った後は水を吸い取って洗浄しなければならないため、むしろ一石二鳥です(笑)
少々高いですが、鼻水とあかぎれの問題は大人にとっても同じことですから、花粉症の時期にも活躍しますし、家族皆で使うのだと思えば購入して良かったと思っています。
以上「子供の夏風邪の症状で鼻水や嘔吐が出たときの対処方法」でお送りしました。
最後まで読んでいただいて、ありがとうございました。
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